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大腸ポリープについて

よくポリープという言葉を耳にする機会があると思いますが、ポリープとは正確に言いますと、「肉眼的に粘膜面に認められる限局性隆起病変の総称」となっています。
なんだか難しそうですが、簡単に言いますと、粘膜にできたコブのようなものです。

大腸ポリープのイメージ画像です。

あくまで肉眼的に診断するもので、細胞を取って調べて初めてわかるといったものではありません。

統計

解剖による統計では、日本国内での大腸ポリープは1969年に1.3%の報告がありましたが、1984年には48.3%と飛躍的に増加しています。発見率はX線による検査で11.3%、内視鏡による検査では17.2%との報告があります。2:1で男性に多く、高齢化とともに増加する傾向があります。

分類

大腸ポリープは、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープの2つに分類されます。腫瘍性ポリープは腺腫というもので、その中でも小さく分類されていますが、ここでは省略いたします。非腫瘍性のポリープもいろいろ分類されてすが、癌への移行はほとんどなく、放置しておいても差し支えないものが多いです。

症状

大部分の大腸ポリープは無症状です。人間ドックや健康診断で便潜血反応(便に血が混ざっているかどうか調べる検査)が陽性となって、精密検査で発見されたり、他の疾患で検査した際に見つかったりすることが多いです。しかし、大きな腺腫は出血したり、まれに腸重積を起こしたりすることもあります。

検査

検査は、肛門から大腸にバリウムと空気を入れて検査する注腸造影検査と、大腸内視鏡検査の2つがあります。以前は注腸造影検査でポリープを疑ったら、次に内視鏡という流れでしたが、内視鏡の機械と技術の進歩から、現在ではまず内視鏡という事も多いです。内視鏡検査では、ポリープの形態を観察するばかりでなく、細胞を取って悪性かどうかを調べたり、ポリープ自体を切除することが可能です。

癌化

大部分のポリープは、大きくもならず、そのままでとどまっています。しかし、大腸ポリープで重要なことは大腸癌との関係です。かつて、大腸ポリープはすべて癌化すると考えられてきましたが、現在では腺腫のみが癌と密接な関係があるということが分かってきました。

腺腫の癌化率は径1cm未満では数%、1〜2cmで25%程度、2cm以上で60%程度と、サイズとともに高くなります。また、大腸ポリープは男性に多いことは先ほど述べましたが、癌化の可能性は女性の方が高いという報告もあります。

治療

治療はもちろんポリープの切除が第一選択です。内視鏡技術が進歩するまでは開腹手術によるポリープ切除が一般的でしたが、現在では内視鏡で切除します。良性の腺腫は勿論のこと、癌化していても癌が粘膜面にとどまっていれば、完全に切除することが期待できます。

癌が粘膜面を超えて筋肉内に入っていた場合、リンパ腺への転移が10%程度認められるため追加切除も考慮する必要があります。また、組織の形で低分化型といわれるものであったり、リンパ管侵襲性のあるものであったりした場合も手術が必要となります。、全身状態が許せばできるだけ早期に開腹手術を受ける必要があります。

予後

大腸ポリープを発症した患者さんは、ポリープの切除後も再発する可能性が高いので、厳重なフォローアップが必要となります。特に、癌化していたり、癌になりやすい細胞だったり、切除した断端に異型性のある細胞があった場合などは、3ヶ月後、半年後、一年後と密なフォローアップをします。

もちろん、完全に切除してあれば再発の可能性はほとんどありませんが、大腸の他の部位から別のポリープが発生する可能性もありますので、専門医とよく相談なさって年1回の定期検査は続けるようにしてください。

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